2008年10月 8日 (水)

福岡市文化賞

福岡市には文学賞と文化賞があって、文化の方はいろんなジャンルの方が受賞される。

画家、ピアニスト、詩人。今年は詩人の渡辺玄英さんが受賞された。

というのを新聞で知って、自分のことではないのだけど、ちょっと興奮している。

昨秋から渡辺さんのお話をきく機会が数回あったので、私もうれしい。それが地元の賞だっていうのが、いいなと思う。地道に努力していて、それが認められたということだから。おめでとうございます。

それから、同じく福岡で活躍されている歌人の末房長明さんが新しい歌集を出されました。

タイトルは『我楽庵雑記』(本阿弥書店)

末房さんのお父さまは戦死されて、お母さまがまさに女手一つで育ててくださったそうです。まったく知りませんでした。そのお母さまが「我楽庵」という老人ホームに入居されているということでこの歌集を編まれたそうです。

歌集を読んでいくと同じ福岡在住ということで近しい歌がいくつもあります。「聖福禅寺」と題された一連、わたしもいつもお参りしているお地蔵さんがいらっしゃるところなので、あー、そうそう!と思いながら読みました。

 境内に色あせて立つ赤煉瓦の煙突ここに何ゆゑならむ

 うら若き雲水ひとり脚立に上りて楠の枝を伐りをり

 定年後の話などして境内を足早にゆく大島史洋氏

 末房長明『我楽庵雑記』より

あ、大島さんが福岡歌会にこられたときに、案内されたのですね。まっすぐに対象を詠む姿勢が末房さんらしいなと思いました。それからお母さまを詠まれた歌。

 多欲なる母の個性をあらはして切り絵のコスモス隙き間なく咲く

 あと二年あるひは三年永らふる手応え見せて笑みくるる母

 同

一首目、下の句の写生が光る。二首目、確かにそう表現できる笑顔があるよなあと思う。しかし、あくまで「手応え」なのだ。祈りのような一首。

末房さんは私のことをなぜか「歩実!」と呼んでくださいます(!つき)。娘のように思っていただいてるのかも。いつもありがとうございます。今回もご心配をおかけしました。すこしずつ回復していますので、ご安心ください。歌集、ありがとうございました。

と、いつのまにか10月。息子は手足口病に。毎年かかるよなあ、この病気。口内炎がたくさんできて、バナナ1本食べるのに30分かかる。何をあげたら何分で食べるか、という実験をしていると思って、いらいらしないようにと念じつつ。ご飯1杯1時間はかかりすぎだと思う。ゼリーは3分だった。焼き芋は2切れ15分でダウン。今日は寄せ鍋を作る予定だが、予測→白菜1切れ20分、で私が根負けしてあとはご飯を雑炊にして、冷まして、30分。それでも食べさせないわけにはいかないしねえ。いや、1食くらい食べなくてもいいのかしらねえ。ああ、白菜をみじん切りにしたらどうかねえ。(そんな鍋はいやだ)(やだなあ煮たあとでみじん切りにするのよう)あ、みじんぎりにした野菜とお肉を、雑炊にいれたらいいのか。解決。さ、ごはんです~。

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2008年8月 1日 (金)

カラヴァッジョの赤

なぜ、美術に興味をもち、

なぜ、美術館に足を運ぶようになったのか、

そのきっかけを思い出した。

水原紫苑さんだ。

短歌をはじめたばかりのころ、水原紫苑さんの『あかるたへ』を読んだ。

読み返してみると、ハートマークなどの書き込みがある・・・。なんなんだろう、3年前のわたし。

そのなかで、こんな歌があった。

 ゆかざりしその紅葉狩悔しきにカラヴァッジョの赤まとひて逢わむ

 (水原紫苑『あかるたへ』より)

カラヴァッジョの赤がどういう赤なのか、すごく知りたくて、本屋さんでカラヴァッジョの本を買ったりしていたころ、ちょうど県立美術館で「バロック・ロココの巨匠たち」展を開催していたので、(カラヴァッジョをみに)行った。が、カラヴァッジョは資料には登場したが、作品は一点もなかった。なんか物足りないなあと思って、上階でやっていた高島野十郎展に足を運んだ、そこで衝撃をうけ、はじめて美術作品に触発されて歌を作るようなった。

そうだ、水原さん、そして、カラヴァッジョ。思い出した思い出した。

いまは、それほどカラヴァッジョをみたいとは思わない。でも、水原さんの歌は凄い。いや、凄まじいと思う。カラヴァッジョの赤と紅葉狩を対比させたところ、怨念にも似た気持ちを含んだ微笑をたたえながら赤いコートかなにかを羽織って愛しい人に逢うのだろう。

カラヴァッジョの赤。

おんなって、こわい。

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2008年7月30日 (水)

「ぼくの久留米絣ものがたり」

きのう、ふるいジーパンを持って(あたらしめのジーパンは履いて)美術館に行きました。

そうしたら、あたまに手ぬぐいを巻いた学芸員さんが「おー、まにあったか」といいました。

手ぬぐいを巻く必要はないと思われるくらい短い髪の毛だったと思うし、冷房ガンガンきいた場所だから、やっぱり手ぬぐいはいらないんじゃないかなと思ったけれど、ひょっとしてこれは演出?とおもってききました。「それって、久留米絣ですか?」

違ったらしい。

というわけで、きのうは福岡県立美術館の夏休み企画「ぼくの久留米絣ものがたり」に行ってきました。

http://fpmahs1.fpart-unet.ocn.ne.jp/cont_j/topics/topics_det2_10.php?TOPICS_ID=164

なんでジーンズをもっていったかというと、「ジーンズフラッグ大作戦」というイベントのため。いらなくなったジーンズを切って、縫い合わせて、すきな絵を描いて、大きな旗をつくろうという作戦。さっそくわたしもジーパンを切って、ミシンで縫って、半分に切ってから、半分はエプロンに、半分はフラッグにすることにして、絵を描いた。

ジーンズに絵をかいたことははじめてだし、絵の具の感触がおもしろくて、ついつい長居をしてしまった。気がつけば周囲で小学生、中学生がおしゃべりしたりねころんだりしながら絵を描いていた。

で、完成したのが、下の写真。

左がエプロン、右(一番下)がフラッグ。

それから、4階展示室の久留米絣ものがたり、面白かったです。

機織体験もしました。難しかったです。それはコースターになるそうです。

それから久留米絣で一番作るのが難しい柄って何だと思いますか?とお姉さんに聞かれて、

大柄で複雑な模様のものを選んで答えたのだけど、正解はなんと、「蚊絣」といわれる、小さな模様がびっしり並んだものなのだそうです。

「蚊絣」という名前にまずびっくりしたし、そうか、そういえば、小さな模様のために無数に紐をむすび、染色し、紐をほどき、柄を合わせ、織り機に順番を間違えないように糸をかけ(単調な柄ほどおそらく間違えやすい)、柄を合わせながら同じ力加減で織っていく(というVTRも会場に用意してあった)作業を考えると気が遠くなりそうでした。

しかも久留米絣は丈夫で、洗えば洗うほどいい色合いになるらしいです(洗ったらいけないのかと思っていた・・・)

会場内にさりげなく高島野十郎や坂本繁二郎などの絵がかけてありました。

久留米にゆかりのある画家。

久留米からは青木繁も、松田聖子も、藤井フミヤも出ているなあ。

なぜかはわからないが、芸術や文化を育てる場所、なんだろうな、久留米も。

うちの父も久留米出身だな、そういえば。芸術や文化には程遠い感じですが。

「ぼくの久留米絣ものがたり」の会期は8月27日まで。

あ!ウサギかトンボのグッズを持っていくと、入場料が割引になります。

ぜひ子連れで遊びにいってみてください(保育園にチラシ置いといたから、みてね>近所のおともだち)

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2008年7月28日 (月)

マリンバ!

体調がわるい。

持病の薬を、朝・昼・夕・寝る前と飲んでいるが、今日主治医の先生から電話をいただいて、血液検査の状態が悪いので、また薬が追加になるそうだ。

ふらふらです。

でも、今日はアクロスのシンフォニーホールのランチタイムコンサートに娘といってきました。

浴衣や着物を着ていくと、博多織グッズプレゼントとあったので(博多織!さいきんおしゃれなんだよね。ピンクとか黄緑とか、パステルカラーも採用して、かわいいんだよね、でもちょっとお値段がそれなりに高いんだよね)久しぶりに浴衣を着ていった。

娘には、アクロスのトイレで浴衣を着付けてあげて(ずっと着ているのが気持ち悪いというから・・・)2人で入場。博多織のキーホルダーを2つもらいました。

会場、1階席満員になりました。2階席にもちらほら。子連れOKなので、そこここで、泣き声がしました。そうそう、演目は田代佳代子さんのマリンバのコンサートです。

http://www.marimba-music.com/

マリンバ、木琴の大きいやつね。あれ、小学校のとき、音楽委員会だったので(なんの仕事をしたのかは覚えていないけれど)ひたすらマリンバのトレモロ(?)だったかな、つまり、同じ音を連続して左右交互にたたく練習をA先生にさせられた覚えがある。あれ、しんどいんだよなあ。

田代さんは「きょうの料理」のオープニングを演奏されている、国際的なマリンバ奏者安倍圭子さんに師事され、東京で活動されていたが、18年前、福岡に帰郷し、マリンバのマの字もしらん土地でマリンバを普及させてきた方、なのだそうです。

演奏、すばらしかったです。田代さんの身体、細身で小柄なんだけど、ダイナミックな演奏でした。そしてマリンバの音の深かったこと!娘も隣でおとなしく聴いていました。

あの、バチ(とは言わないみたいだったけれど、なんだっけ、たたくやつ)を片手に3本とかよくもてるよなあ。複雑な和音をたたきながら、さらに、そのトレモロ(あってる?もしか、トレムロ?)を、簡単そうにやる。あれ、すっごい難しいってば!マリンバ教室の案内もしていたけれど、わたしにはあの楽器を演奏する体力はありまっせん。聴く専門にしようと思う。田代さんのような方がいてよかった。かわりに演奏してくれる人がいるなら、私がやんなくてもいいもんね。

娘は今度、ピアノのコンクールの予選に出る。そして本選が秋にアクロスのシンフォニーホールである。

シンフォニーホールで演奏かあ。わたしやったら、緊張して、1小節も弾けないかもしれないな。

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2008年7月23日 (水)

今日は「おくすり短歌」の掲載日

きのう、お迎えのとき、りりママさんに会って、

「ポニョ観にいったっちゃろ~?」ときかれて、どきっとした。

なんで知っとうと?あ!・・・ブログか。

というわけで、ご近所さんも、遠くのお友達も、ごきげんよう。

毎月第4水曜日は毎日新聞九州版の「おくすり短歌」の掲載日です。

今月は「4次元ポケット」というタイトルをつけてもらいました。

みんな、毎日新聞を買いに行こう。

そうやな、天神とか博多駅とか、福大病院とかにあるよ。

あ、姪浜駅にもあるかな。それと、なるべく街に近い大きなコンビニだったら、あるけん、買ってね!

よろしくおねがいします。

昨日から、風邪ひいたみたいで、発熱が続いています。

38度まであがったので、熱さましを飲んだら、しゃーっと汗が出て、平温に戻りました。

おかげで夜の家事ができたのだけど、なんだか薬ってこわいなあと思いました。

じっさい今朝、足がふらついて、動悸がしばらく止まりませんでした。

体の健康が一番たいせつやなあ。

とりあえず、今日はおとなしく、横になりながら、一日が終わるのを待とうと思います。

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2008年7月22日 (火)

小説の書き方

題名はわからないが、小説の書き方の本のコピーを、会社を退職するとき、先輩からもらった。どうやら、わたし、周囲に、「物書きになりたい」と言ったらしい。

先輩は自分の大切な本をわたしに読ませたいがために、深夜のコンビニで、せっせと100枚以上コピーしてくれたのだろうな、と思うのだが、(うーん、本を買ったほうが安上がりだったのでは?)当時は「ふーん、どうもありがとう」くらいしか反応しなかった。申し訳ないことをしたと思う。

おととい、そのコピーのことを思い出して、読んでみた。

なんと、題名も、著者もわからない。(しかもときどきコピーし損なっていて、ページがとんでいる)

でも、おもしろいなあと思った。本当に初心者が小説を書こうと思うと、タロットカードのようなカードで主人公の過去、現在、未来、などを占い、それを物語にしたてていく方法が有効のようだ。(わたしは、ちょっと遠慮しておくけれど)

うーん、Hさん(その先輩)、題名と著者、わかんないですー。

そんなことを思いながら、きのうの昼に見た夢は、Hさんが大きな会社の副社長(社長の娘婿)になっていて(あ、Hさんはリアルでは既婚です・・・)、私、その会社まで、そのコピーを持っていって、題名と著者をきこうとおもったのだけど、海に迫り出すように建てられた会社で、フロアにも海水が張ってあって、青い柄(波?)の服を着たHさんに「おー、そこで泳いでもええでぇ」といわれた夢だった。

泳げるかいな、というくらい浅い海だったが、とりあえずポニョはいなかった。

そうだ、題名題名、それと著者。と、Hさんを見るも、打ち合わせ中の様子。

題名、著者。そんな些細なことは海の上の会社には関係がないように思えて、訊くのをあきらめた。

fish

わたしが小説を書く日がくるかもしれない。

こないかもしれない。

そんな些細なことは、どうでもいいのかもしれない。

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2008年7月21日 (月)

ポニョポニョ

『崖の上のポニョ』を観にいった。

http://www.ghibli.jp/ponyo/

実は、明日は結婚記念日。

記念日続き。

で、家族4人ではじめて映画を観にいった。

ポニョはローソンの前売り券を買うほど楽しみにしていた映画。

子ども達ははじめての映画。下の子4歳が大丈夫かなあと心配していたが、

上映中、上の子6歳の具合が悪くなったらしく、夫が抱いて背中をさすっていた。

あとからきくと、目のついた波が街に迫ってくるのが怖く、動悸がはげしくなって、息がしにくくなり、苦しんでいたそうだ。

下の子はぜんぜん平気で、わらっていた。

なんとなく隣が心配だったが、映画はおもしろかった。

カンブリア紀の魚がたくさん出てきたところ、

ポニョが進化の過程を辿りながら変身するところ、

デイケアのおばあちゃんたちが生き生きと描かれていたところ、

さすが!だった。

ユナイテッドシネマは全席指定だったから、チケットを買ったら並ばずに済んだし、また家族で行こうと思う。

ポーニョポーニョポニョさかなのこ~♪

があたまから離れない。

今週いっぱいくらい、ポニョブームがつづきそう。

まんまるおなかの女の子♪

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油絵を描こうかと思ったら

シャガールの世界があまりにも楽しそうだったので、

わたしもそちら側に行きたくなって、まず、「グワッシュ」という絵の具のことを調べた。シャガールはこれを愛用していた。水溶性のアラビアゴムを媒剤とする不透明水彩絵の具、っと、わたしの電子辞書はいいました。

さっぱりわからん。

画材屋さんに行こうかな、でも、疲れちゃって動けないので、ネットで検索していた。

(検索するうちに水彩から油絵に欲求が変化した。なんでだろう、たぶんイーゼルがほしかったのだろうなあ。あれ、かっこいいやん。浜辺とかで立ててみたい)

そうして、たどり着いたのが、画家・カンジさんのサイト。

油絵・初心者必読 辛口メモ「やめてください これだけは」

http://www31.ocn.ne.jp/~kann/artfile/yamete1.html

爆笑してしまった。ああ、そうやなあ、そうやなあ。

わたしも「短歌・初心者必読 辛口メモ」なるものを20年後に書いたら同じようなことを書くんやろうな。

というわけで、油絵は油絵専門の人にお任せするとして、自分は絵画をもっと見たり感じたりして、絵画についてのエッセイを書く人になりたいなと思う。

シャガールは晩年まで陶芸やタペストリー、彫刻など様々な可能性を試している。

彼に98年の寿命を授けたユダヤの神に、私達は感謝しなければならない。

シャガールの伝記を読み終えた。

若い頃、酷評し、毛嫌いしていたピカソと、晩年は肩を抱き合って写真におさまるシャガール。

わたしは、ピカソもすきなので、ほっとした。

次は、できるだけ近所にピカソ展がこないかなあー、と考えている。

pisces

カンジさんに連絡をしてリンクを貼らせていただいた。

カンジさんのブログ。素敵です。

http://plaza.rakuten.co.jp/kanart2/

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2008年7月20日 (日)

7月6日はダブル記念日

以前に、7月6日はピアノ記念日ということを、このブログで紹介したが、

http://ayumi-sudoh.cocolog-nifty.com/patapata/2008/07/post_9d28.html

もうひとつ。これは個人的にぞっとしたのだが、7月6日はマルク・シャガールの誕生日といわれている(とシャガール展のキャプションに書いてあった)

彼の誕生日。町は大火事になり、たいへんな騒ぎのなか、誕生したのがシャガール。

いま、シャガールの伝記を読んでいる。

『シャガール-色彩の詩人』(ダニエル・マルシェッソー著、高階秀爾監修、創元社)

半分くらい読んだが、シャガールの生涯のまだ3分の1くらいしか達していない。

まだ、妻のベラが健在な頃。

シャガールは「ベラのOKをとらずに仕上げた油絵や版画は1枚もない」という。

私は思った。シャガールが偉いんじゃなくて、ベラが偉いんじゃないの?

読みすすめていくうちに、どんどんそう思うようになった。

ベラと、娘のイダ。シャガールはこの二人の強力な理解者に愛情と熱意を持って育まれた画家なのだ。

あ、でもまあ、シャガールも、まあ、偉いよね。ちゃんとベラとイダのいうことをきいたのだから。

ベラを描いた作品は深遠で吸い込まれそうな美しさをたたえている。

シャガールは、ベラを深く愛していた。

ちょうど今朝読んだ、石田衣良が毎日新聞の日曜版で連載している『チッチと子』にも、

シャガールの作品をモチーフにしたのではないかと思われるような表現があった。

後にアメリカに亡命し、ベラが亡くなり、シャガールはベラへの想いに悩む。9か月絵筆をとれなかった。多作の彼にとって、それは非常事態だった。見かねたイダは身の回りの世話をする女性として、ヴァージニアを紹介する。

一方、『チッチと子』は売れない小説家が妻を亡くし、小学生の男の子を育てながら、執筆と家事を両立するというストーリー。

『チッチと子』のこの一節を読んで、シャガールの『振り子時計の自画像』を思い出した。

>不在の人のほうが、重い存在感を持っている。もうもどらないことはわかっていても、薄いレースのカーテンでもかけるように、亡くなった妻と三人でいる形を重ねてしまった。意味などないし、第一香織にも失礼である。悲しくなるだけだったが、自分の心の動きはとめられなかった。(石田衣良 毎日新聞連載小説『チッチと子』7/20日掲載分より引用)

石田衣良は有名だが、わたしは作品をまともに読んだことがない。

基本的にテレビによく出る作家の作品は読まない主義。

(テレビに出る暇があれば執筆しろよ、的な考え。でも食べていくためには、メディアへの露出って必要(悪)なんだろうな)

でも、今回の『チッチと子』は、やや批判的な態度をもちながらも、毎回読んでいる。

(大体、小説家を主人公にするところが、取材する暇がありませんでした的な臭いがただよっているし、初回ははっきりいって、もう読むのやめようかと思うくらいひどい内容だった。たぶん書く時間がないんだなあ、この人、という内容。まあ、だんだん面白くなってきたのだが、上の引用の「レースのカーテン」の出し方も唐突だし、すこし雑な書き方をしているなあと思った。発想はいいのだけど、あたためる暇がないのだろう。人気作家ってかわいそうだな)

熊本に無理して行ったり、昨日は一日中子連れでうろうろしていたので、ダウンしてしまった。唇のまわりにブツブツができている。これは危険信号。今日の予定はすべてキャンセル。

体が思うように動かない。困っている。

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2008年7月18日 (金)

シャガール展!

Kokekemushi これ、なんですか?

「こけけむし」

今日は熊本県立美術館に行きました。

高速バスで片道2時間。

意外と近い熊本市。

何の御用かといいますと、heartシャガール展heart

シャガール、おお、シャガール。

体調が悪いので一旦は断念しましたが、今朝、気がついたら高速バスにのっていました。

るるるシャガール。今日が初日だったのです。

http://www.museum.pref.kumamoto.jp/event/kikaku/chagall2008/chagall_index.html

ああ、みにいってよかった。

私、美術に興味を持った頃、画集を美術館の図書室で読みあさっていて、

シャガールを知りました。

なんと、自由な詩なんだろうと、いっぺんで好きになってしまいました。

その頃に作った歌が、これ。

 父さんと母さんの声鋭くて僕はシャガールのヴァイオリン弾き

               須藤歩実(2006年短歌研究新人賞佳作入選作より)

このときは、なぜこんなにシャガールのヴァイオリン弾きに惹かれるのか

わかりませんでした。

でも、今日、シャガールのヴァイオリン弾きに何人か出会って、

そのほとんどが暗い顔色をした人だったのですが、

ユダヤでは婚礼のとき、ヴァイオリン弾きが登場するというキャプションを読んで、

ああ、なるほどなあと、納得しました。

ヴァイオリン弾き。シャガールのヴァイオリン弾き。

なるほどなあ。

わたしはこのごろ、アンテナの受信状態が強すぎて、

美術作品から語りかけてくる声がきこえたりするのですが、

シャガールは何も語りませんでした。

そこに、象徴として、存在しました。

わたしは、それを、安心して感じることができました。

行ってよかった。熊本。

Kumamotojyouシャガールを1時間半くらい堪能したあと、

バスの時間が迫っていたので、あわてていたのだけど、

美術館に「古墳展示室」なるものがあり、

ついつい寄ってしもた。

奈良に住んでいたので、古墳ときくと、ふらふらっと行ってしまう。

で、バスに乗り損ね、時間があいたので、熊本城へ。

天守閣の上までのぼりましたよー。階段で。6階だったかな。しんどかった。時間なかったし。

窓が、あって、市内を一望できるのだけど、長崎側と宮崎側は開放的な大きな窓だったのに、福岡側は低い、小さな窓でした。なんで?ま、いいけど。

加藤清正さんが建てた城らしいですね(日本史、あまり興味ないので、そのへんあまりわかんない)日本三大名城のひとつ。別名「銀杏城」。

ぎんなん?いちょう?と思って、地図をよくみると、天守閣の脇に大銀杏が立っていたようです。

雨がひどくなってきたので、天守閣を降りたら、そのまま帰りました。

で、寒いからタクシーにのったら、運転手さんに「なんで子どもさんば連れてこんかったとね。水前寺公園に行かんとね?」とおこられました。今度子連れでいきますいきます、ごめんなさいー。

シャガールのこと、たくさんたくさん話したいけれど、今はあたまのなかにストックしておきます。

そのうち、どこかに書けたらいいな、シャガール。

シャガールheart

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