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2008年7月14日 (月)

田丸まひる歌集『晴れのち神様』

田丸まひるさんのことは前から知っていた。

親しくなったのはごく最近のこと。

縁あって、田丸さんの第一歌集『晴れのち神様』(ブックパーク)をいただいた。

本人は「若気の至り」という。刊行は2004年4月。

田丸さんが20歳のときの歌集。

あとがきの冒頭

>二十歳になりました。

>ずっと前から、二十歳になったら何かをつくろうと思っていました。

>かたちあるもの。その願いが、この歌集になりました。

とある。当時、医大の学生だった、田丸さん。

今は研修医として頑張っている。

さて、その『晴れのち神様』

すばらしい歌集だった。

好きな歌をあげてみる

>五センチのヒールを履いて三センチ君に近づくような気になる

・・・すこし既視感のあるフレーズだが、その二センチの差がおもしろい

>なんで今止まんないのよこの心臓わたし死ぬほど幸せなのに

・・・医大の学生とはとても思えない、めちゃくちゃな愛の表明である。そこが田丸まひるの魅力だといえよう。

>嘘つくのもっと上手な人だって勝手に思いこんでてごめん

・・・こういう冷静さの中に作中主体の優しさが宿る。そうか、田丸まひるの作中主体は揺らがない。決して。そういう強さも田丸まひるの魅力のひとつ。

>前向きに生きろと言われてその「前」がどこにあるのか分からなかった

・・・この歌を読んで、はっとした。田丸は子どもなのか?純粋に周囲の言葉ひとつひとつに反応し、傷ついている少女を思い浮かべた。

>傘がまた破れた傘が傘がまた最近雨ってとがってるのね

・・・下の句のあきらめがせつない一首。自分のせいではない。あなたのせいでもない。誰のせいでもない。雨のせいでまた傘がやぶけてしまったのだと。傘はもちろん隠喩であろう。

>「赤いのよ。私の嘘も信号も。それでも渡ってくると誓うの?」

・・・何もコメントできないが、ぐっと心に迫ってくる一首。わたしなら、誓うだろうか。

>つまらないくせに無理して笑うのね 悪意の足りない人ばかりいる

・・・この歌を多くの人に読んでもらいたかった。わたしの今の心を代弁している一首。まひるちゃん、ありがとう。

>いくら君が地球に優しくしてたって私に優しくなくちゃだめです

・・・こういう素直な甘え方ができたら、どんなにいいだろう。

(田丸まひる歌集『晴れのち神様』より引用)

heart

田丸まひるさんのHP

http://replicaprince.easter.ne.jp/

歌集『晴れのち神様』はこちらで購入できます。

http://www.bookpark.ne.jp/cm/utnh/detail.asp

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